校長メッセージ: 2017年度

新しい歴史の見方

「逆説の日本史」で知られる作家・歴史研究家の井沢元彦氏の講演を聞く機会がありました。徳川綱吉が出した生類憐れみの令は生命尊重の考えを広めた、織田信長の比叡山焼き討ち・長島一向一揆鎮圧は天文法華の乱のような宗教戦争をなくした等、一般の思われているのとは違う見方について話されました。新学習指導要領では、多面的・多角的に捉えることが重視されていますが、よいことが書いてあったら、悪いことはないか、悪いことが書いてあったら、よいことはないか、逆を考えてみるとよいかもしれません。

「どうしたらできる?」

「子育てのイライラ・怒りにもう振り回されない本」(篠 真希 著 すばる舎)という本に、子どもの心にしっかり届く叱り方として、「なんでやらないの?」は「どうしたらできる?」にということが書いてありました。叱る時よく使う言い方の中には、子どもが「文字通り」受け取って理解できないものがあります。「なんで」と聞かれても、子どもは理由をうまく説明できないか、言い訳をするだけです。「何回言ったらわかるの」と言われても、回数を覚えてはいません。別に回数を知りたいわけではありませんね。「いいかげんにしなさい」の「いいかげん」というのはどういうこのなのか、どうすればよいのか、子どもにはわかりません。「だらしがないわね」と言われたら、子どもは「自分はだらしないんだ」と負の刷り込みをされるだけです。「なんでやらないの?」と言って、子どもの意識を過去(できなかったこと)ではなく、「どうしたらできる?」と未来(これからできること)に向かせるようにするとよいということです。

先日、「自律を促す」ということで、「どうすればルールを守れるようになるか」を考えさせることが大切であると書きましたが、これも同じようなことだと思います。実際、子どもに「どうしたらできる?」と聞いても、「ぜったいムリ」とか言うかもしれませんが、試してみる価値はあるように思います。

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自律を促す

先日、本校職員が「情報モラル教育指導者セミナー」に参加しました。その時の資料に、次のようなことが書かれていました。

情報モラル教育で、家庭でのルール作りを勧めるが、それは子どもたちを思考停止状態にする恐れがある。自分の意思ではなく、他人の命令によって行動する「他律」ではなく、自分の意思で判断して行動する「自律」を促すことが大切である。ルールについて、「なぜ、そのルールが必要なのか」や「どうすれば守ることができるのか」を考えさせる必要がある。例えば、「ゲームは1日1時間というルールを守るにはどうすればよいか」と子どもに考えさせると、いろいろな考えが出てくる。「終わりの時間を子どもが決める」「終わりの時間の10分前に知らせる」「1日1時間ではなく、20時~21時というように時刻を設定する」「守れたらほめる」・・・自律を促すためには、子どもに「工夫を考えさせる」ことが大切である。

学校でも情報モラル教育を進めていきますが、ぜひ御家庭でもお子さんと話し合ってみてください。

感動が知的好奇心を育む

岐阜市にある名和昆虫博物館の館長さんのお話を聞く機会がありました。自身の昆虫採集体験や教育に対する考えなど有益なお話でした。昆虫採集のコツとして、昆虫を捕るときは追いかけるのではなく、待ち伏せることが大切だそうです。①昆虫に警戒されないように、網を下ろして待つ②飛んで来るところを予測して③来たら、横に振らず、下から振り上げる④網をくるっと回して昆虫が網から出られないようにする。もし、逃げられたら、第2段階として返し技、素早く網の向きを変えて採るそれでも逃げられたら第3段階はめちゃ振りする。たまに入ることがある。それでも逃げられたら、第4段階はなく、追いかけても無駄、また、待ち伏せる。その繰り返し。昆虫を採るのは難しく、それだけに採った時の感動は大きい。自分が今の仕事をしているのも、ヤマカラスアゲハを初めて採った時の感動がきっかけである。感動できることがひとつあれば人生は幸福なものになる。子どもたちにも感動を与えたい。感動のない知識は要らない。保護者や先生、大人にお願いするのは、子どもが昆虫を捕って見せた時、「かわいそう」とか言わないで、「よく採ったね」と言ってほしい。感動が知的好奇心を育てる。多くの子どもたちが、昆虫採集の楽しさを味わうと理系の人間が増えると思う。

学校でも、家から大切そうに虫を持ってきたり、ダンゴムシを捕まえたりする子どもをよく見かけます。こういうことを大切にしたいですね。

明日から修学旅行

先週、6年生に修学旅行に向けての授業をしました。自分は専門が社会科で、中学校では歴史も教えていました。今回の修学旅行では、歴史上有名な建造物をいくつか見学するので、少しでも興味をもってほしいと思い、話をしました。

1.修学旅行は時間旅行

愛知県から奈良県、京都府へと旅をしますが、それは場所を移動すると同時に、過去の世界へ旅をする、時間を移動することでもあります。最初の見学地、法隆寺は今から約1400年前に建てられました。そこへ行くことは1400年前に旅することでもあります。

飛鳥時代(法隆寺)-奈良時代(東大寺)-平安時代(平等院鳳凰堂)-鎌倉時代(東大寺南大門金剛力士像)-室町時代(金閣・銀閣・龍安寺)-江戸時代(二条城)

2日間で、日本の主な時代をすべて旅をします。6年生には、それぞれの見学地で、その時代にいることを想像し、時代の雰囲気を感じてほしいと思います。

2.作った人の思い

それぞれの建造物には、それを作った人の思いがこめられています。

法隆寺-聖徳太子、東大寺-聖武天皇、平等院鳳凰堂-藤原頼通、金閣-足利義満、銀閣-足利義政、龍安寺-細川勝元、二条城-徳川家康。

歴史上の人物が12才の頃の話や、建造物を作った思いを話しました。その場所に行った時、ここを聖徳太子が歩いたんだとか、これを聖武天皇も見たんだと想像しながら見学してほしいと思います。

3.見所

それぞれの建造物には見所がたくさんたくさんあります。それを少しだけ話しました。

法隆寺五重塔の中にあるお釈迦様が死ぬ場面の彫刻、東大寺大仏の右手中指がおじぎをしている意味、極楽を再現した鳳凰堂、金閣・銀閣それぞれの美しさ、龍安寺にある「吾唯足るを知る」の文字が彫られたつくばい、大政奉還を宣言した大広間。

6年生が修学旅行の見学地にたくさんの発見をして、歴史に興味をもってくれることを願っています。

第1回家庭教育学級

校長講話として「わかり合う」というテーマで次のような話をしました。

1.スマホ・ケータイについて

メールのトラブルが保護者間でもある。悪気はないが、事実と違う情報が広まる。大人でもあるので、子ども同士ではさらにトラブルが多い。トラブルをなくすため、家族で話し合い、おわりあさひネットルール5か条(思いやりの気持ちを忘れない。9時以降使用しない。等)を守るとよい。

2.言葉磨き 心磨き

乱暴な言葉遣いが原因で友だちとトラブルになることがある。親子でも子どもが言うことを聞かず乱暴な言葉遣いをしてしまうことがあるかもしれない。相手にわかってもらう言い方の一つに、「アイメッセージ」がある。「私」を主語にして自分の気持ちを伝える。相手を主語にすると、相手は責められているように感じ、反発する気持ちが起こる。「アイメッセージ」だと相手は責められている気持ちにならないので受け入れやすくなる。他にも、「うまくやれている時を見逃さずにほめる」「正しいことは控えめに言う」等の方法がある。子どもたちの自尊感情(自信)とソーシャルスキル(人づきあいの方法)を育てることが大切である。まずは、「あいさつ」「ありがとう・ごめんなさい」から。

3.地域学校支援事業

昨年度から本校では地域学校支援事業を行っている。地域の中で生きていく子どもたちに、社会の中で生きていくコミュニケーション能力や地域のために働く意欲を育てたい。それには、学校だけでなく、地域ぐるみで子どもを育てることが必要である。学校では、地域を学ぶ・地域で学ぶ・地域の方から学ぶ地域学習を行っている。地域では、自治会等の行事がある。昨年度、おやじの会も発足した。子どもたちが多くの大人と接する中で育っていくとよい。

4.学習指導要領改訂

平成32年度(2020年)から完全実施される。道徳科や英語が話題となっている。3つの柱-何を知っているか、何ができるか-知識・技能。知識・技能をどのように使うか-思考力・判断力・表現力。どのように社会に関わり、よりよい人生を送るか-学びに向かう力・人間性。社会に開かれた教育課程-学校と地域・家庭との連携・協働。学校教育を通じてよりよい社会を創るという目標を共通理解する。

参加してくださった皆様、ありがとうございました。話が長くなってしまってごめんなさい。

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PTA総会 校長あいさつ

今年度の本校の教育活動について8点話しました。

PTA総会要項23ページ「グランドデザイン」より

① 元気と笑顔いっぱいの本地っ子に育てていきたい。子どもも、教職員も、保護者も、地域の方も、みんな元気で笑顔あふれる学校にしていきたい。

② 教育目標と重点努力目標。

「明るく 前向きに学ぶ子」→ ア 向上心を育てる 「分かる喜び」「できる喜び」「伸びる喜び」が味わえる授業の工夫。

「正しく 思いやりをもって行動する子」→ イ 思いやりの心を育てる 「あいさつ」「ありがとう・ごめんなさい」等、思いを言葉で伝える習慣。

「のびのびと たくましく成長する子」→ ウ たくましい心と体を育てる。苦しい時、思うようにならない時も、「がまんできる強さ」「あきらめない強さ」「つづける強さ」を身に付けさせる。

ご家庭でも、子どもを励ましたり、ほめたり、言葉かけをお願いします。

③ 地域学校支援事業

  地域ぐるみで子どもを育てる。地域行事等に親子で参加してください。

PTA総会要項19ページ「学校いじめ防止基本方針」より

④ いじめをなくすための3つの取組

未然防止・早期発見・措置。

PTA総会要項18ページ「おわりあさひネットルール5か条」より

⑤ ネットで心配されること

やりすぎによる体調不良・学力低下、けんか・いじめ等のトラブル、犯罪に巻き込まれる危険。ご家庭でルールを決めて、見守りをお願いします。

⑥ 5/1引き取り訓練について

  初めて車による引き取り訓練を行います。ご協力をお願いします。

⑦ 5年林間学校について

  今年度より、費用は全額保護者負担となります。ご理解をお願いします。

⑧ ボランティアについて

  多くの方に参加していただきたいです。

  

熊本地震1年

学校では、来週、避難訓練を行います。こうした機会に、ご家庭でも防災について話し合うとよいと思います。

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